【剣客商売】*2020年版の追記あり! テレビドラマ版で主要人物を演じた歴代名俳優一覧

 

「剣客商売」は、池波正太郎が原作の時代小説です。

過去に何度もドラマ化もされている池波作品の代表作でもあり、私が大好きな時代小説の中のひとつです。

その「剣客商売」で、主要人物を演じた歴代キャストの方々を主観も交えてご紹介します。

 

剣客商売の主要人物

剣客商売は、剣客の秋山小兵衛を主人公に、後妻のおはる、息子の大治郎、女剣客の佐々木三冬など、魅力的な人物らによって江戸で起こる様々な事件を解決する、読み終わってスカッとなるお話が多い作品です。

秋山小兵衛は還暦ほどの年齢ながら無外流の達人で、妻に先立たれて数十年後、息子よりも年下の女中のおはるに手をつけてしまい、夫婦同然の生活をしています。

息子の大治郎は小柄な父親とは違い、大柄で真面目な剣客。

佐々木三冬も女性ながら一刀流の優れた剣客で、最初は自分を助けてくれた小兵衛に憧れのような恋心のような、なんともいえない感情を抱いていましたが、後に大治郎を慕うようになり、結婚、男の子を出産します。

以上が剣客商売の主たる人物たちですが、ドラマ版では、名俳優さんたちがこの人物たちを更に魅力的に演じてくれています。

この他、三冬の父であり時の老中の田沼意次、小兵衛を師とする岡っ引きの弥七など、サブキャラたちも良い味出しています。

1973年 山形勲・加藤剛版

  • 秋山小兵衛 山形勲
  • 秋山大治郎 加藤剛
  • おはる 梶三和子
  • 佐々木三冬 音無美紀子
  • 弥七 山田吾一
  • 田沼意次 松村達雄

初めてドラマ化された1973年は、昭和48年。
平成生まれの若い世代にしてみたら、遥か昔のイメージかもしれませんね。

山形勲さん演じる秋山小兵衛は、私の中でかなり小兵衛にピッタリの俳優さんです。

渋みもありながら小兵衛のふざけた遊び心も忘れていない演技が、本当にイメージ通りでした。

大治郎は、大岡越前でも有名な加藤剛さんです。

真面目な雰囲気が大治郎っぽくて、加藤剛さんの大治郎もかなり素敵です。
(笑顔がホント素敵過ぎてヤバイです…)

この1973年版では、小説と違い大治郎を主役に置いているので、加藤剛さんの方が出番が多いのも特徴です。
また、ドラマ版のみのオリジナルキャラも多いですね。

そして私がイチオシなのは、三冬を演じている音無美紀子さん!

もちろん現在よりお若いのは当然として、凛とした剣士としての強い三冬を演じながら、大治郎に恋する乙女な三冬も見事に表現していて、本当に素敵過ぎますよ!!

父親の田沼意次は、「男はつらいよ」シリーズの二代目おいちゃんとして知られる松村達雄さんでした。

1973年版のゲストキャラで特に印象的なのは、小雨坊を演じた寺田農さんですね~。

小雨坊…剣客商売ファンなら皆知っている、あの妖怪人間です。

寺田さんが怖すぎ! でも似合ってる!(笑)

あと私が好きなのは、鬼熊酒屋の主人、熊五郎です。

熊五郎は島田正吾さんが演じていました。渋みがたまらんです…。

と、俳優さん方の演技力に引きずり込まれまていく1973年版です。

1982年 中村又五郎版

  • 秋山小兵衛 中村又五郎
  • 秋山大治郎 加藤剛
  • おはる 星野浩美
  • 佐々木三冬 新井春美
  • 弥七 近藤洋介
  • 田沼意次 小沢栄太郎

次にドラマ化された1982年は、昭和57年です。

原作者の池波正太郎が小兵衛のモデルにしたという歌舞伎役者でもある中村又五郎さんが、ご本人?の秋山小兵衛役での出演です。

放映回数が少なかったのでどうしても他のドラマ版より印象が薄くなりがちですが、中村又五郎さんの上品なイメージは忘れられませんね~。

大治郎は前回から引き続き加藤剛さん。相変わらず美男です。

おはると三冬は正直印象が薄いのですが、三冬演じる新井春美さんが大治郎のことを

「あの人は好みません」

とキッパリ言っている姿だけ、妙に印象に残っています…(笑)

全く関係ないですが、弥七役の近藤洋介さんは声優さんで洋画の吹き替えも多く行っており、奥様の山本嘉子さんも声優で、「サザエさん」の初代ワカメ役でした。

1998年 藤田まこと版

  • 秋山小兵衛 藤田まこと
  • 秋山大治郎 渡部篤郎・山口馬木也
  • おはる 小林綾子
  • 佐々木三冬 大路恵美・寺島しのぶ
  • 弥七 三浦浩一
  • 田沼意次 平幹二朗

次は、私がリアルタイムでよく見ていた1998年、平成10年版です。

私も藤田まことさんの小兵衛が一番印象に残っていて、剣客商売と言えば藤田まことさんと即答するくらい、藤田まこと小兵衛が真っ先に浮かびます。

おはるを演じた小林綾子さんとのじゃれ合いも、見ていてホッコリしましたね~。

おはるのあの言葉遣いや田舎臭さを小林綾子さんが見事に演じていて、まさに、

「先生の馬鹿~!」

でした。(意味不明)

藤田さんはおちゃらけの場面もシリアスで重厚な場面も見事に「秋山小兵衛」で演じ切っていて、剣客商売を代表する素敵な名俳優さんでした。

大治郎は、第2シリーズまで渡部篤郎さん、第4シリーズからは山口馬木也さんです。

どちらもイケメンな俳優さんで、私は毎回テレビの前で、

「大ちゃん好き…」

と呟きながらドラマを見ていました。

個人的には、山口馬木也さんの大柄でムキムキな体型が大治郎のイメージそのままで、どハマリ役でしたね。

加藤剛さんや渡部さんの大治郎も大好きですが、殺陣も上手な山口さんの大治郎が最も小説のイメージとピッタリです。

真面目で堅物な感じもまんま過ぎてまさに大治郎で、個人的には山口さんが大治郎に一番適役でした。

第3シリーズまで三冬を演じた大路恵美さんも、とても適役でした。

渡部のあっちゃんと並ぶとお似合い過ぎて、二人がなんかこう、言葉にはできないけどお互いに慕っている様子や掛け合いが、見ていて

「眼福ぅ…」

でした。

線が細い方なのであの華奢な身体で剣術を扱えるか?と言ったら微妙ですが、殺陣は実際に上手でしたし、爽やかな雰囲気が三冬っぽくて、本当に適役でしたし大好きでした

その後の寺島しのぶさんの三冬も好きですが、山口さん演じる大治郎よりも大人っぽく見えてしまうのが残念でした。

弥七役の三浦浩一さんは、同じ池波作品の「鬼平犯科帳」の伊三次役でも有名ですね!

料亭不二楼の女将、おもと役の梶芽衣子さんも、「鬼平犯科帳」のおまさを演じられていて、弥七とおもとが一緒にいると、一瞬だけ「鬼平?」と勘違いしてしまいます(笑)

ゲストキャラでは、私の好きな小雨坊は今や人気俳優となっている遠藤憲一さん!

鬼熊酒屋の熊五郎は大滝秀治さんでした。

お二人とも圧巻の演技力……本当に俳優さんって凄い。

原作で私が大好きな人物、手裏剣の達人である杉原秀は、遊井亮子さんが演じられています。

鋭い目つきとか女剣士っぽくて、かなりカッコ良かったです!

2012年 北大路欣也版

  • 秋山小兵衛 北大路欣也
  • 秋山大治郎 斎藤工
  • おはる 貫地谷しほり
  • 佐々木三冬 杏
  • 弥七 山田純大
  • 田沼意次 國村隼

藤田まことさんが亡くなり、キャストを一新して今も続いているのが2012年、平成24年版です。

小兵衛役は北大路欣也さん!

私の中で勝手にイケオジの代表になっている欣也様は銭形平次の印象が特に強いですが、もっと年配の方は映画作品や大河ドラマの印象の方が強いみたいですね。

欣也様が演じると、小兵衛にしては(変な意味ではなくね!)上品でイケメン過ぎる老剣客になるのが不思議ミステリー(笑)

また、小林綾子さんのおはる役が適役過ぎただけに貫地谷しほりさんはどうかな?と思っていたら、これまた田舎臭い感じが予想外にハマっていて、今ではもうすっかり貫地谷さんがおはるです!

おはるは当分、貫地谷さんでお願いします!

ただ、大治郎役の斎藤工さんと、三冬役のさん、このお二方、一俳優としてはとても素晴らしくて非常に好きなんですが、時代劇にはちょっと合わないな~という印象です。

時代劇特有の台詞回しがちょっとアレなのと、殺陣があまり…ちょっと、ね(汗)

杏さんは元々モデルだけあってスラリとした長身でとってもお綺麗なんですが、時代劇の女性役としてはどうしても長身過ぎてしまうんですね。

斎藤さんも線が細すぎて大治郎っぽくない。

しかし、田沼意次役の國村隼さんはやっぱりイイなぁ~と素直に感動します。

平幹さんの田沼様も大好きですが、國村さんの田沼様も大いに素敵!

ゲストキャラでは、石橋蓮司さんの鬼熊酒屋の熊五郎が本当に圧巻の演技力で、見ていて感動の溜息が出るくらいでした!!

それと、杉原秀を演じた比嘉愛未さんも、これまた予想外に良かった…!

秀は化粧っ気がないはずなのでその割にはちょっと綺麗過ぎるなぁとは思いましたが(笑)、最後の涙のシーンとかとても素晴らしい演技でした。

また剣客商売シリーズに出演して欲しい女優さんです!

2020年 北大路欣也版

  • 秋山小兵衛 北大路欣也
  • 秋山大治郎 高橋光臣
  • おはる 貫地谷しほり
  • 佐々木三冬 瀧本美織
  • 弥七 山田純大
  • 田沼意次 國村隼

つい先日に放送された2020年版では、主要キャストの大治郎と三冬だけ交代となりました。

大治郎役は、過去に科捜研の権藤刑事役も演じていらっしゃった、高橋光臣さんです。

大治郎にしては全く若さがなかったような…(笑)

「婚礼の夜」では、見せ場の浪人との斬り合いシーンもほとんど一瞬で終わってしまい、少々残念でした。

三冬役は杏さんに代わり、瀧本美織さんでした。

瀧本さんの三冬は、これまでの三冬で一番コミカルだったように感じました。

男装の凛々しい女剣客であるはずの三冬はどこに行った?という印象で、大治郎に対して好意を抱いている様子を大袈裟に表現するのはいいですが、もうちょっと恥じらいというか、口には出せない乙女心も含んだ三冬の方が、原作に近くてしっくりきます。

高橋さんの大治郎と瀧本さんの三冬が並ぶとどうしても年齢差がありすぎて、それも違和感の原因だったのかな?

これからも、主要キャストは上記の方々で行く可能性は高いですね。

まとめ

以上が、剣客商売のテレビドラマ版の主要キャラを演じた歴代キャストの方々でした。

学生時代からかれこれ20年剣客商売を読み続けてきているファンからすると、やっぱりどの小兵衛も捨てがたいですね。

今年もまた、スペシャルで放映して貰えるのを楽しみにしています!

 

DVDシリーズが出ているのは、藤田まことさん版です。
第1シリーズは、大治郎が渡部篤郎さん、三冬が大路恵美さんです。
大路恵美さんの三冬さんが初々しくて、可愛いです。

 

第2シリーズは、あの「妖怪小雨坊」も収録されています。

 

第3シリーズは、全5話の収録です。
大路恵美さんの三冬は出演していますが、残念ながら、渡部篤郎さん大治郎が出演していません。
1話は「手裏剣お秀」です。

 

第4シリーズから、大治郎が山口馬木也さん、三冬が寺島しのぶさんになっています。

 

第5シリーズは全10話。
藤田まことさんと山口馬木也さんの父子演技が、脂にのっています。

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