FFⅦ REMAKEの新要素であるフィーラーとエアリスの関係について、考察していきます。
*以下、FFⅦ REMAKEのネタバレがあります! FFⅦ REMAKEを未プレイの方はご注意ください*
フィーラーとは?
フィーラーは、星の運命を司る存在です。
運命の流れを変えようとする者の前に立ちふさがり、星の運命にある全ての時間、全ての空間と繋がっている。
エネミーレポートによればこんな感じで、つまり、タイムマシンやどこでもドア機能を持ち、決まった運命に戻そうと必死になっている亡霊のような存在です。
海外ファンはフィーラー=原作ファンと揶揄しているそうで、となると、まさに私はフィーラーということに…(笑)
冗談は置いといて、フィーラーという存在は確かに原作には無かったもので、しかも、何度もクラウドたちの目の前に現れ、物語を原作通りに修正していきます。
フィーラーとエアリス
物語の冒頭からエアリスはフィーラーにつきまとわれていたので、彼女は最初からフィーラーが見えていたようです。
更にエアリスは、未来に起こる出来事を知っているような態度や発言も多々しています。
なぜ、エアリスはフィーラーの存在を知ることができたのでしょうか?
古代種だから
めちゃくちゃ単純ですが、やはりコレでしょう。
エアリスが古代種だから。
星と会話することができる古代種なので、星の運命を司るフィーラーの存在も知ることができた、としか考えられません。
他にどんな可能性があるの…。
八番街で初めてフィーラーにつきまとわれた時は、エアリス自身も「これ なに」と発言しているだけに、彼らの存在理由をまだ把握できていなかったようですが、一旦解散した後、フィーラーはエアリスを追いかけて行ってしまったので、その時に、古代種がゆえにフィーラーの意思=歴史を修正しようとしていること、更に彼らが修正しようとしている未来そのものを、それとなく感じ取ってしまったと考えられます。
だから、エアリスは誰も知るはずのない未来を予知できてしまっているのです。
また、クラウドはエアリスと触れたことでフィーラーが見えるようになりましたが、伍番魔晄炉の作戦前はティファやバレット、ジェシーにも見えていました。
しかし、七番街プレート落下時にジェシーやビッグスがフィーラーの存在に気付いていたかどうかは、不明です。
ティファやバレットはエアリスに触れることなく、フィーラーが見えていたのも不思議ですし…。
まだまだ謎の多いフィーラーです。
エアリスは本当に未来を知っている?
物語中、エアリスが未来を予知しているような描写が、いくつもあります。
八番街で花言葉が「再会」の花をあげたり(「今」会えたことが再会なのか、「これから」また会えることを示唆しているのか、どちらの意味にも取れます)、七番街プレートが落下されることを知っていたり、何より、エアリスの好感度が高いと発生する14章のそれぞれの決意イベントでは、
「好きにならないで」
「そうだとしても 気のせいだよ」
と、原作未来の自分の最期を知っているかのような口ぶりで、苦しそうにクラウドを諭します。
★エアリスの「好きにならないで」の考察記事は、こちらから。
【FF7R考察】エアリスの台詞「好きにならないで」の意味★エアリスの生存ルートを考察した記事は、こちらから。
【FF7R考察】エアリス生存ルートはあるのか物語中はフィーラーの存在を最初から見えており、中盤は明らかに未来の出来事を知っているかのような態度だっただけに巷ではエアリス人生2週目説が主流ではありますが、制作陣がそんなラノベ設定を入れてきているのだとしたら、個人的には「ちょ、待てよ!」って文句を言いたい(笑)
★2周目説以外のエアリスの本当の目的を考察した記事は、こちらから。
【FF7R考察】エアリスとセフィロスの目的、フィーラーが本当に守ろうとしている運命を考察! フィーラーを倒す必要はあったのか?
…話を戻して、エアリスが未来をなんとなく予知しているのは確実だろうとは思いますが、下記を理由に、
エアリスは未来の全てを完璧には把握していない
と、私は考えます。
予知しているのに何もしない
一番わかりやすいのは、七番街のプレート落下時です。
コルネオの館から地下下水道に落とされた時点で、エアリスはプレートの落下が確実に行われることを、なんとなく予知しているようでした。
「ねぇ、コルネオの話 信じる?」
とコルネオの話すらを疑わしいと話すティファに、万が一のこともあるからと、それとなく急ぐように誘導します。
更に、エアリスの話に同調したティファが道中に
「ダメ、最悪の事態 考えちゃう」
「もし、もし、もし、本当でも――ギリギリで中止になる、そうなる」
と、心配しながらも前向きの言葉を口にすると、
「…うん」
あからさまに目を逸らすエアリス(笑)
お前なんか知っとんな?(byティファ)
七番街スラムに到着したら、ティファやウェッジが必死にプレート落下を食い止めようとしているのを見ていたエアリスは、彼女たちには何も言えませんでしたが、マーレに「プレートは落ちるのかい?」と聞かれた時は、
「はい」
やっぱり落ちるんやないかーい!!
このシーン、画面の前で思い切り突っ込んでしまいましたわ…。
気を取り直して、ここで純粋な疑問。
ここまで確実に七番街の惨状を予知していながら、エアリスが何もしていないのはなぜなのでしょうか?
七番街が壊滅的な被害に遭うと事前にわかっているなら、たとえ無力でも、それこそ「正しいこと」を最大限にやるべきだとエアリス自身も言っているですが、エアリスは直前まで、見事に何も行動していません。
クラウドと半日クエストを一緒にこなしたり、ウォールマーケットではティファを助けるためとはいえ、闘技場に出場したり自分もドレスアップをして貰ったりクラウドの女装ショーを楽しんだり、あの様子を見ていると、これから起こる七番街プレートの落下に心を痛めているようには到底見えないのです。
これまでのエアリスの性格を考えたら、エアリスなら何かしら行動していてもおかしくないのですが…。
2週目説を取るなら、尚更エアリスが何も行動していないことが不思議です。
フィーラーが原作通りにクラウドと行動するよう誘導していたとしても、七番街の惨状の未来を完全に予知していたなら、エアリスの性格上、必死に運命に逆らい、抗っていたように思います。
なぜ、エアリスは何もしなかったのでしょう?
誰にも信じて貰えないから?
最初から七番街プレートの落下を知っていたとして、そんなことを誰かに話しても絶対に信じて貰えないから、と考えた可能性もあります。
クラウドと行動し、ティファがコルネオの口から直接七番街プレートのことを聞けば、さすがに冗談とは思わず、一緒にプレート落下を阻止するために動いてくれると踏んだ…と。
しかし、本当にそんな未来予知能力があるのだとしたら、コルネオの館から落とし穴に落ちるようなヘマはしないような気もします。
未来が見えるなら、そこが落とし穴だってことも知ってるでしょ!
となると、やはりエアリスは最初から全てを把握しているわけではなさそうです。
予知ではなく、予感に近いもの
こちらのエアリス考察記事に何度も「予知」とか「未来を知っている」とか書いてしまいましたが、
【FF7R考察】フィーラーの存在があるために、エアリスは控えめに? リメイク版でのクラウドとエアリスの仲を探る!もしかすると、エアリスが感じているのは「予知」ではなく、「予感」に近いものなのかもしれません。
これの裏付けになるのが、なんとか生き延びたウェッジの台詞です。
「でも イヤ~な予感がずっとしてて、なんだろうこれ」
これに対してエアリスは、
「…それ、私も」
と頷きます。
つまり、完璧に未来のヴィジョンが視えているわけではなく、言葉では説明できない、予感に近い類のものを感じているだけ、ということではないでしょうか。
七番街スラムに到着して、クラウドたちが見えないフィーラーの存在に、いち早く気付いたエアリス。
その後フィーラーが支柱の周囲をうごめいているのを見たエアリスは、フィーラーの意思をなんとなく感じ取れる古代種だけに、そこで改めて、「予感」が「確信」に変わったのかもしれません。
あの時のフィーラーは、おそらくビッグス、ウェッジ、ジェシーを原作通りに支柱で命を尽きさせ、プレート落下に向けて歴史を誘導していました。(あの場ではウェッジは助かったし、エンディングではビッグスは助かった模様ですが)
その明確なフィーラーの意思を、エアリスが感じ取ってしまったのです。
だから、アバランチの当事者で必死に闘っていたティファやウェッジの前では何も言えなかったけど、アバランチとは無関係のマーレに「プレートは落ちるのかい?」と聞かれた時には、
「はい」
と確信を持って返事できたのでしょう。
自分が感じる予感が確実に現実になるとわかったエアリスは、(好感度が高い状態だと)その後、意味深な言葉をクラウドに言います。
【FF7R考察】エアリスの台詞「好きにならないで」の意味まとめ
FF7リメイクの新要素、フィーラーとエアリスの関係について考察してみました。
古代種だからこそフィーラーの存在をはじめから知っていたエアリスは、未来のこと全てを予知しているわけではなく、予感めいたものでしか未来を感じ取れないのだろうと推測できます。
もし2週目で最初から未来の出来事を知っているなら、エアリスの性格ならば、何かしら行動していた可能性が高いからです。
フィーラーの存在についてはまだ謎が多いですが、2作目以降で少しはその正体について解明できるのか、楽しみです。
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