隠れた名言が多い漫画「ドラえもん」シリーズ。
今回は、大長編・映画第二作目の「のび太の宇宙開拓史」から、超個人的主観で名言を厳選します。
*大長編第1作目「のび太の恐竜」の名言ランキングは、こちらから!
【大長編・映画ドラえもん】「のび太の恐竜」名言ランキング!*大長編第3作目「のび太の大魔境」の名言ランキングは、こちらから!
【大長編・映画ドラえもん】「のび太の大魔境」名言ランキング!「のび太の宇宙開拓史」名言ランキングTOP7
原作の大長編版と映画版、ごちゃまぜのランキングとなっております。
7位 「心の友よ」
心の友よ……
藤子・F・不二雄、小学館「大長編ドラえもんVOL.2 のび太の宇宙開拓史」60ページより引用
原作・映画版に共通するジャイアンの台詞です。
今や定番の台詞となっているジャイアンの「心の友よ~」も、大長編では今作の宇宙開拓史が初出です。
普段野球をするのに使っている空き地を隣町の中学生にとられてしまい、代わりの空き地を探すようのび太に命じていたジャイアン。
野球ができずストレスが溜まっていたところに、のび太から「代わりの空き地が見つかった」との知らせを受け、この定番の台詞です。
原作ではハートをチラつかせながらのび太に抱き着き、映画版ではのび太とダンスをするほどテンションが上がらせます。
……しかし、この後コーヤコーヤ星でガルタイト鉱業の人間に追い払われたら、
「もう友達と思わないからな!!」
と、関係があっという間に終わってしまうのも、心の友の特徴です。
6位 「目で南京豆を噛んでみせないことにはね」
鼻でスパゲッティ食べて、目で南京豆を噛んでみせないことにはね。
映画「ドラえもん のび太の宇宙開拓史」より
映画版のみの、スネ夫の台詞です。
ロップルたちコーヤコーヤ星のピンチに、ママの言いつけを破って救いに行くドラえもんとのび太を見送った静香ちゃんが、ジャイアンとスネ夫に助けを求めてのび太と仲直りするようお願いしている時に、
「やっだよ~、あいつが這いつくばって謝りに来ない限りはな」
と断るジャイアンと共に、スネ夫が言い放った台詞です。
「鼻でスパゲッティを食べる」というのは、前作の「のび太の恐竜」でのび太が出まかせで言った言葉ですが、今作では目で南京豆と噛むいう、更なる無茶ぶり具合が加わったような気もするアレンジ出まかせ?です。
こんなことを平気で言うスネ夫の発想力が、末恐ろしいです。
★「鼻でスパゲッティを食べて~」の台詞は、前作「のび太の恐竜」が元祖です。
【大長編・映画ドラえもん】「のび太の恐竜」名言ランキング!5位 「こわれる前はこわれてなかったんだろ」
この機械、こわれる前はこわれてなかったんだろ。
藤子・F・不二雄、小学館「大長編ドラえもんVOL.2 のび太の宇宙開拓史」25ページより引用
原作・映画版に共通するのび太の台詞です。
コーヤコーヤ星の住人であるロップルの宇宙船が壊れてしまい、ドラえもんが直せるか一応見てみたはいいけれど、どうしていいかわからず困っていたところで、こののび太の台詞。
大長編・映画版で共通するのは、のび太がひみつ道具を使う時の有用性の高さです。
普段は(失礼な言い方だけど)頭の悪いのび太でも、ひみつ道具を使う時は、その効力を最大限に発揮できる手法を考える発想力が、彼の強みでもあります。
短編ではその強みが悪知恵で使われることが多いですが、大長編・映画版では仲間のためや危機を脱するために使われることが多く、今作でものび太のこの一言で、ドラえもんがタイムふろしきを使って宇宙船を直し、ロップルの危機を救えました。
(「のび太の恐竜」の時も、この発想力でタイムマシンが壊れた時にタイムふろしきを使えば良かったのに…とも思いますが、逆に前作の反省を生かし、今作ではこの発想がすぐに出たのか…?)
★第1作目「のび太の恐竜」のタイムふろしき考察記事は、こちらから!
【大長編・映画ドラえもん考察】「のび太の恐竜」で、ドラえもんはなぜタイムふろしきを使用しなかったのか?4位 「もともとぼくらだけの問題なんです」
これ以上のび太くんたちには めいわくをかけたくない。
それにこれは、もともと ぼくらだけの問題なんです。
藤子・F・不二雄、小学館「大長編ドラえもんVOL.2 のび太の宇宙開拓史」140ページより引用
原作のみの、ロップルの台詞です。
ガルタイト鉱業によってコーヤコーヤ星に地殻変動が起こされ、スーパーマンであるのび太たちはいつ来るのかと住人たちに詰め寄られた時に出たのが、ロップルのこの台詞。
いい大人たちがのび太たちに頼りきって何もできないでいる中、のび太と同年代に見える子どものロップルの方が、とても冷静に事態を見極め、大人たちを諫めています。
宇宙船を(故意ではないけど)のび太たちに流された時もアッサリ許せるほど人間ができているし、確実に将来のコーヤコーヤ星を引っ張る指導者になっているだろう、優秀な少年だというのが窺える発言です。
3位 「あたりまえじゃないか」
あたりまえじゃないか。
こんなときに こなくて なにが友だちだ。
藤子・F・不二雄、小学館「大長編ドラえもんVOL.2 のび太の宇宙開拓史」161ページより引用
原作のみの、のび太の台詞です。
コーヤコーヤ星に突然起きた地殻変動の謎を突き止めるため、単身鉱山に調べに行ったロップルを助けるために駆け付けたドラえもんとのび太、彼らの登場に涙ぐむロップルに、のび太が笑顔で言ったのがこの台詞です。
のび太は短編ではどうしようもない奴で描かれることが多いけど、ジャイアン同様に大長編・映画ではのび太の長所が随所で表現されていて、今作でも自分のことよりも友達を助けることを優先できるその優しさが、原作でも存分に描かれていています。
2位 「わたしはどんな強い相手もおそれない」
わたしはどんな強い相手もおそれない。
同時に、弱い相手もみくびらない主義です。
藤子・F・不二雄、小学館「大長編ドラえもんVOL.2 のび太の宇宙開拓史」156ページより引用
原作のみの、ギラーミンの台詞です。
宇宙開拓史の敵キャラでもあるギラーミンが、名言TOP7に食い込んできました!
腕利きの用心棒とはいえ、油断なんてものを絶対せず、確実に任務を遂行するプロ意識が窺える台詞です。
最後はのび太との一騎打ちで負けてしまい、原作では
「お前の……勝ちだ」
と潔く負けを認めて、その場に倒れてしまいました。
相手を見くびらなくても一騎打ちでのび太に負けたのだから、のび太の射撃の腕前は本当に神レベルなのでしょう。
(映画ではのび太と直接一騎打ちをするシーンではなく、ロップルが持つショックガンの照準をのび太が合わせるだけで、実際に引き金を引いてギラーミンの眉間を撃ち抜いたのはロップルでした)
*「新・のび太の大魔境」では、サベール隊長がギラーミン氏の如くカッコイイ悪役になっていました。
【映画ドラえもん感想】「新・のび太の大魔境 ~ペコと5人の探検隊~」の感想! 原作・旧作映画とも比較してみた1位 「悪知恵ってのはコンピューターじゃ弾けねぇぜ」
伊達にころし屋稼業はやってねぇ。
悪知恵ってのはコンピューターじゃ弾けねぇぜ。
映画「ドラえもん のび太の宇宙開拓史」より
映画版のみの、ギラーミンの台詞です。
2位に引き続き、1位はなんとまさかの敵キャラからの台詞でした。
原作のギラーミンとは違い、べらんめえ口調になっているのが特徴です。
いやもうね、原作にしろ映画版にしろ、普通に敵のギラーミンがカッコイイ!
こんなことをサラッと言えちゃうなんて、ホンマモンの悪い奴だからこそじゃないですか。
映画版では声優の柴田秀勝さんの渋味のあるべらんめえ口調がまたギラーミンの声に合ってて、「宇宙開拓史」ではこのギラーミンの台詞が一番印象に残っています。(主役のドラえもんを差し置いて)
ラストはアッサリやられてしまったのが、逆に残念な敵キャラでもありました。
まとめ
大長編・映画ドラえもん第二作目「のび太の宇宙開拓史」の名言ランキングでした。
名言編では敵役ギラーミンの名言が目立ちましたが、物語としては、普段はダメ男ののび太がスーパーマンになって活躍しているシーンが楽しめる、「大長編ではイケてるのび太」の元祖版となっています。
*更に「のび太の宇宙開拓史」を語り尽くしている記事は、こちらから!
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「のび太の宇宙開拓史」は、1981年公開の映画作品です。
ドラえもん映画がめちゃくちゃ楽しめるDVD BOXは、我が家の家宝です。
原作の大長編も良きかな良きかな。
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