【金田一少年の事件簿】「幽霊客船殺人事件」豪華客船オリエンタル号衝突事故で人生を狂わされた人間たち

 

金田一少年の事件簿「幽霊客船殺人事件」及び「悲恋湖伝説殺人事件」から、豪華客船オリエンタル号衝突事故の影響について考察します。

 

*以下、最初から最後まで「幽霊客船殺人事件」及び「悲恋湖伝説殺人事件」のネタバレ(犯人等)が全開なので、未読の方は要注意*

 

豪華客船オリエンタル号の事故とは

金田一少年シリーズのノベライズ版「幽霊客船殺人事件」や、漫画版「悲恋湖伝説殺人事件」に関わりのある事故です。

「悲恋湖伝説殺人事件」の3年前、三積ヶ浦沖で、豪華客船オリエンタル号と原油を積んだタンカーが衝突し、犠牲者100名以上を出した日本最大の海難事故と言われています。

(さとうふみや/金成陽三郎、講談社「金田一少年の事件簿」単行本版7巻113ページ)

いつき陽介は「3年前の5月頃」の事故と言っていますが、「幽霊客船殺人事件」に出てくるタンカー『竜王丸』船長の航海日誌によれば、事故は7月27日の夜(河西さゆりの証言が正しければ、午後5時頃)に起きたようです。

設備も性能も最先端で「絶対に沈まない水上リゾート」と呼ばれていた3万トン級の豪華客船オリエンタル号は、衝突によって500名以上が海に投げ出され、たった1時間で完全に水没してしまいます。

この時に運良く救助されたイニシャル「S・K」の人間が、「悲恋湖伝説殺人事件」のメンバーというわけですね。

タンカー側も原油を積んでいたために衝突によって火災が発生し、タンカー乗組員は当時見習い船員だった加納達也だけが生き残り、他船長含む全員が犠牲となりました。

「悲恋湖伝説殺人事件」では事故の原因は語られませんでしたが、その後のお話「幽霊客船殺人事件」では、衝突事故の真相が詳細に語られることとなります。

オリエンタル号衝突事故の真相

短い裁判の結果、タンカー『竜王丸』の船長・鹿島伸吾が泥酔していたことが原因と認定されました。

が、現実は、オリエンタル号の船長・鷹守郷三による人災でした。

部下に対して嫌がらせをした結果、操舵室の無人を招き、更に鷹守が監視係まで撤退させたことで、タンカーとの衝突を招いてしまったのです。

ちなみに、タンカー側は警告灯も出していたし、海上衝突予防法に則って法律通りに右に舵を切っていたので、タンカー『竜王丸』船長には何の責任もありません。

しかし、タンカー側の乗組員ほぼ全員が火災によって犠牲になったことを幸いに、鷹守は部下の若王子幹彦と共にこの事実を隠蔽し、タンカー側の唯一の生き残り乗組員だった加納も買収することで、事故の責任を全て、亡くなったタンカー『竜王丸』の船長・鹿島伸吾になすりつけることに成功したのですが……。

この事故は、その後も金田一少年シリーズの中で多大な影響を及ぼすことになりました。

オリエンタル号衝突事故で人生が狂った人たち

金田一少年の世界では「日本のタイタニック号事件」と呼ばれる大事故なので、オリエンタル号衝突事故が与えた影響は計り知れません。

亡くなった犠牲者の方々や遺族はもちろん、ここでは、この事故によって多大な影響を受けた方々を紹介していきます。

ジェイソン

(さとうふみや/金成陽三郎、講談社「金田一少年の事件簿」単行本版7巻124ページ)

「悲恋湖伝説殺人事件」の犯人・ジェイソンこと、遠野英治

豪華客船オリエンタル号の客船ツアーを企画した観月旅行社の親会社は、彼の父親が経営しています。

その縁で恋人の瑩子をツアーに招待した結果、瑩子は事故に巻き込まれ命を落とし、しかも瑩子は誰かに海に突き飛ばされたという目撃証言もあったことで、遠野は瑩子の命を奪ったその「誰か」に復讐することを決意します。

15歳で恋人の瑩子を亡くしたことをきっかけに、不動高校では生徒会長まで勤めて華やかな高校生活を送っているかと思いきや、復讐すべき人物のピックアップからトリック発案、ツアーの企画まで、3年を費やして全て一人で用意していたのでしょうから、彼の10代後半はこれはこれでキツいものがあります。

無差別に復讐するという外道な手段を取った遠野ですが、事故そのものがなければ、遠野もジェイソンになることはなく、4人の犠牲者を出すこともありませんでした。

オリエンタル号衝突事故によって、新たな悲劇を生んでしまった典型例です。

★ジェイソンの犯行最終目的は何だったのか?を考察した記事はこちらから。

【金田一少年の事件簿】「悲恋湖伝説殺人事件」犯人の最終目的は何だったのか

幽霊船長

(天樹征丸/さとうふみや、マガジン・ノベルズ講談社「金田一少年の事件簿・幽霊客船殺人事件」4ページ)

「幽霊客船殺人事件」の犯人・幽霊船長(ゴーストキャプテン)こと、香取洋子

オリエンタル号と衝突したタンカー竜王丸の船長、鹿島伸吾の娘です。

船に乗ったら一滴もお酒を飲まなかった父が、酒に酔ったことが原因でオリエンタル号に衝突したと事実を捏造されたことで、事故の事実を捏造した鷹守たちに復讐を決意します。

洋子の父、鹿島伸吾は、多大な犠牲者を出した事故の張本人として自宅は執拗な嫌がらせを受け、洋子本人も鹿島の娘として遺族や世間から憎しみを浴び続けなければいけないという理不尽さも、復讐の動機にあったでしょう。

「幽霊客船殺人事件」の中で洋子は19歳と言っていて、高校に入ってからグレて家出をし、その後に事故が起きたので、彼女もまたジェイソンこと遠野英治と同様に、10代後半を復讐計画を練ることに費やしてきました。

本当に愛したであろう水崎と出会うことはなかったかもしれませんが、事故そのものがなければ、洋子は船を降りる決意をした父親の愛を知ることができ、幽霊船長になることもなく、ネズミや野良猫も毒物の実験に使われることもなく、3人の犠牲者を出すこともありませんでした。(アニメでは4人の犠牲者)

オリエンタル号衝突事故によって、動物たちも含め、第二の悲劇を生んでしまったのです。

小泉瑩子

(さとうふみや/金成陽三郎、講談社「金田一少年の事件簿」単行本版7巻188ページ)

「悲恋湖伝説殺人事件」でツアー参加者を恐怖に陥れたジェイソンこと遠野英治の恋人であり、実の妹。

遠野から貰ったチケットで豪華客船オリエンタル号に乗船したことで、衝突事故に遭遇。

海に投げ出された後、救助ボートに乗る甲田征作の腕をなんとか掴みますが、ボートは助け出された人で一杯だったため、甲田氏はボートが沈むことを恐れて瑩子の腕を突き放し、瑩子はそのまま「S・K」のキーホルダーを手に持ったまま、海で溺れて絶命してしまいます。

瑩子の命が絶たれたことで、遠野が後のジェイソンとなるのは上述の通り。

事故がなければ、遠野と瑩子はそのまま愛を育み、しかし実は兄妹のため、もしかしたら駆け落ちなんてこともあるかもしれなかったですね。

(もしかしたら、「黒死蝶殺人事件」の班目揚羽の結婚相手も深山ではなくなる……かも!?)

さて、遠野と瑩子は実は兄妹、という話でしたが、甲田氏曰く、瑩子は3年前の亡くなった時点で15歳でした。

遠野は事件時で高校3年生で、3年前は普通に考えれば中学3年生で14~15歳。

(さとうふみや/金成陽三郎、講談社「金田一少年の事件簿」単行本版7巻160ページ)

幼い頃の回想シーンを見ると身長差があるので、年がいくつか離れた兄妹かと思いきや、実は双子だった可能性も充分にありますね。

甲田征作

(さとうふみや/金成陽三郎、講談社「金田一少年の事件簿」単行本版6巻180ページ)

悲恋湖リゾート村のモニターツアーの参加者で、オリエンタル号にも乗っていた医師。

3年前、オリエンタル号衝突後はなんとか救助ボートに乗れたものの、子どもや老人も乗っているボートが沈むことを恐れ、自身の腕を掴む遠野の恋人、瑩子を突き飛ばしてしまいます。

以来、甲田氏は来る日も来る日も罪の意識に苛まれますが、罪滅ぼしのために、僻地医療のために尽くすことを決意するのです。

甲田氏の場合、皮肉にも事故が起きて瑩子を見ゴロしにしたことで、無医村に病院を開業するために尽くすことになりました。

おそらく事故がなければ、普通にお医者さんとして人生を終えたのではないでしょうか。

しかし、甲田氏は金田一少年シリーズでは珍しく善人な医者でもあるので、事故があってもなくても、患者さんから尊敬される立派な先生であることには、間違いないでしょう。

小林星二

(さとうふみや/金成陽三郎、講談社「金田一少年の事件簿」単行本版6巻188ページ)

悲恋湖リゾート村のモニターツアーの参加者で、オリエンタル号にも乗っていた画家。

10年前に日本画壇を騒がせた天才画家でしたが、オリエンタル号衝突事故を境に死体の絵しか描かなくなります。

(さとうふみや/金成陽三郎、講談社「金田一少年の事件簿」単行本版7巻79ページ)

こんな不謹慎なことを楽しそうに呟いてはいるものの、事故を境に死体の絵しか描かなくなっている辺り、彼も大きいトラウマを未だ抱えているのでしょう。

「描“か”なくなった」のではなく、「描“け”なくなった」のかもしれません。

事故がなければ、死体の絵にこだわらず天才画家として世に名前が広めていた可能性も充分にありますし、3年後にジェイソンに命を奪われることもありませんでした。

橘川茂

(さとうふみや/金成陽三郎、講談社「金田一少年の事件簿」単行本版6巻172ページ)

美雪の従兄弟で、悲恋湖モニターツアーの代理を金田一少年に頼んだ単位ギリギリの大学生。

3年前にオリエンタル号に乗船して運良く助かったのに、イニシャルが「S・K」というだけで遠野にコロされた挙句に顔をズタズタにされ、しかも実の従兄弟である美雪が嘆き悲しむシーンも一切なく、実はとっても可哀想な登場人物です。

美雪曰く「人にイヤなこと押し付けて自分だけ得したがる人」だそうですが、人生の最期がこんなのでは、さすがに同情してしまいます。

事故がなければ、美雪に嫌われながらもジェイソンに命を奪われることはなかっただろうに……。

橘川が中肉中背の体型だから良かったものの、あからさまに遠野と体型が違ったら入れ替えトリックは成立しなかったので、ここはトリックの神様が遠野側についたと言うことなのでしょう。

悲恋湖リゾート村のモニターツアー参加者たち

(さとうふみや/金成陽三郎、講談社「金田一少年の事件簿」単行本版7巻143ページ)

悲恋湖リゾート村モニターツアーに参加した、過去にオリエンタル号に乗船していた「S・K」のイニシャルを持つ方々です。

オリエンタル号衝突事故では無事に救出されたものの、以来全員が水や船にトラウマレベルの苦手意識を持つようになってしまいます。

更に、3年後にジェイソンこと遠野によってモニター参加者としておびき寄せられ、倉田壮一、香山三郎、橘川茂、小林星二の4名はジェイソンによって無残にも命を奪われ、他5名もコロされるかもしれない恐怖を味わい、本当に散々です。

事故がなければ、ジェイソンも生まれなかったでしょうから「悲恋湖伝説殺人事件」も発生せず、無駄な恐怖も味わうこともなく、4名の被害者も無事に生存していたことでしょう。

鷹守郷三

(天樹征丸/さとうふみや、マガジン・ノベルズ講談社「金田一少年の事件簿・幽霊客船殺人事件」4ページ)

豪華客船オリエンタル号の船長であり、3年後の「幽霊客船殺人事件」では、金田一少年たちが乗り込むコバルトマリン号の船長。

3年前のオリエンタル号とタンカーの衝突事故を起こした張本人であり、全ての元凶と表現しても差し支えない人物です。

順調に出世を重ねている部下の一等航海士・若王子幹彦を煙たがっていた鷹守は、若王子に対する嫌がらせとして、船舶業界の名士たちが多数出席する祝賀パーティーに若王子の派閥の船員を出席させないよう策略。

祝賀パーティーの時間、若王子の派閥を操舵勤務や何かしらの仕事に宛がうよう、一方的に勤務プランの変更を押し通したのです。

これに激怒した若王子は、ボイコットとして勤務を放棄。

船を最新装備の衛星自動操舵システムに切り替え、他の部下を従えてなんと操舵室を無人にしてしまいます。

結果、自動操舵システムにより暗礁を避けようと舵を左に切ったオリエンタル号と、左舷から近付いてきたタンカーと向き合う形になってしまいましたが、右手に暗礁があるとインプットしているコンピュータは更に左に舵を取り続け、タンカーは法規に従って右に舵を取り、二つの船は衝突してしまいました。

(さとうふみや/金成陽三郎、講談社「金田一少年の事件簿」単行本版7巻114ページ)

漫画版でのこの描写通りの事故だったと考えられます。

本来ならば船外にある監視台からならば早くにタンカーの存在に気付くこともできたのですが、鷹守は監視台にいた監視係の水崎丈次もパーティー会場に連れ出していたので、タンカーの存在に気付けませんでした。

要は、鷹守のつまらない嫌がらせと奢りのせいで、オリエンタル号は衝突事故を起こしたのです。

更に鷹守は、事故の責任から逃れるために若王子と手を組み、竜王丸で唯一の生存者だった加納を買収して嘘の証言をさせることで、竜王丸の船長に全ての責任をなすりつけました。

まさに、死人に口なしです。

鷹守に関しては事故の影響を受けたと言うより、彼の一連の愚かな行為が、

  1. オリエンタル号とタンカーの衝突事故を招き
  2. 多数の死者を出し
  3. 遺族にも深い悲しみを与え
  4. 生存者にもトラウマを植え付け
  5. 部下にもトラウマを植え付け
  6. 後にジェイソンと幽霊船長を誕生させ
  7. 更に無関係の人間の命が失われる事態となり
  8. 自分もその標的になる

という、負のスパイラルを招いたと言わざるを得ません。

ジェイソンこと遠野英治が本当にヤるべき人物は、間違いなく鷹守でした。

若王子幹彦

(天樹征丸/さとうふみや、マガジン・ノベルズ講談社「金田一少年の事件簿・幽霊客船殺人事件」4ページ)

豪華客船オリエンタル号に乗っていた一等航海士であり、3年後の「幽霊客船殺人事件」でも、金田一少年たちが乗り込むコバルトマリン号の一等航海士として乗船。

3年前の衝突事故の際、船長の鷹守からの嫌がらせを受けたことで、ボイコットとして操舵室を無人にしたことが、事故を引き起こす原因になりました。

若王子はその後、いち早く船の危険な状態を察知したのにも関わらず、乗客の安全を無視して自分が逃げることを最優先にし、挙句鷹守と一時的に協力して事故の原因を隠避、竜王丸の船長に罪をなすりつけます。

これだけを見ると、若王子も鷹守同様に事故を起こした張本人であり、元凶です。

しかし、若王子はこの事故に対してずっと罪の意識を抱いており、彼の慢性的な胃潰瘍もおそらくは罪の意識から来ているものでしょう。

少なくとも若王子は、自分の過ちを悔やんでいたのです。

(鷹守は花形の船からは降ろされたものの、客の前で泥酔して愚痴を零すくらいなので、3年前の事故を反省していたかは微妙)

そもそも、鷹守がくだらない嫌がらせさえしなければ、若王子も勤務をボイコットをすることなく、操舵室を無人にすることもなく、タンカーとの衝突は避けられたでしょう。

若王子が完全に無実だとは言えませんが、鷹守によって人生を狂わせられたのは間違いありません。

(アニメ版では徹底的に悪役として描かれていたので、同情の余地はないキャラになっています)

加納達也

(天樹征丸/さとうふみや、マガジン・ノベルズ講談社「金田一少年の事件簿・幽霊客船殺人事件」4ページ)

タンカー竜王丸に乗船していた見習い船員で、3年後の「幽霊客船殺人事件」でも、金田一少年たちが乗り込むコバルトマリン号の三等航海士として乗船。

オリエンタル号と衝突したタンカー竜王丸に乗っていた、唯一の生存者でもあります。

衝突事故には直接関わっていないものの、鷹守と若王子に買収されて嘘の証言をしたため、竜王丸船長が事故の原因を作ったと裁判で認定されてしまいました。

単純に「衝突事故の生存者」で終わりにしておけば良かったのに、鷹守たちに簡単に買収されたことで、後の彼の人生は一変します。

幽霊船長こと香取洋子に復讐すべきターゲットとして目をつけられ、命を落とすのです。

事故がなければ、一度寝ると起きられなくなるナルコレプシーという病を抱えていながらも、そのまま竜王丸の乗組員として仕事できていた可能性もあり、後に洋子に命を奪われることもありませんでした。

鷹守と若王子に利用されたとも考えられますが、買収の際の大金を使い切って鷹守に泣きついてきたり、若王子に就職も斡旋して貰ったりしているので、加納自身が決して人格者というわけではなかったことが窺えます。

水崎丈次

(天樹征丸/さとうふみや、マガジン・ノベルズ講談社「金田一少年の事件簿・幽霊客船殺人事件」4ページ)

豪華客船オリエンタル号に補充人員として乗っていた監視台要員で、3年後の「幽霊客船殺人事件」でも、金田一少年たちが乗り込むコバルトマリン号の二等航海士として乗船。

3年前、船員登録されずにオリエンタル号に乗船しましたが、鷹守船長に言われるがまま持ち場の監視台を離れたことで、竜王丸との衝突事故を招いてしまいます。

鷹守と若王子からも「お前も共犯だ」と言われ、この先船に乗られなくなることを恐れた水崎は真実を語ることなく、復讐の機会を狙っていた香取洋子と出会い、恋人関係になりますが…。

船員登録されていなかったために洋子の復讐ターゲットにはならず、しかも本気で愛し合う関係になった後に洋子の正体を知り、水崎は洋子に謝罪、事件解決後には世間に全てを公表し、獄中の洋子にプロポーズをするという結末でした。

オリエンタル号に乗船できて舞い上がっていたとはいえ、鷹守船長に言われて監視台を離れたことは水崎も悔やんでいたようで、彼も若王子同様に鷹守によって人生を狂わせられた一人です。

事故がなければ、洋子とは恋人関係にはならなくても、そのままエリート爽やかイケメン航海士として船乗りを続けられたでしょう。

鹿島伸吾

(天樹征丸/さとうふみや、マガジン・ノベルズ講談社「金田一少年の事件簿・幽霊客船殺人事件」287ページ)

オリエンタル号と衝突した、タンカー『竜王丸』の船長。幽霊船長こと香取洋子の実の父。
ほぼ娘に宛てた最後の航海日誌は、娘に対する愛情で一杯でした。

法規通りにタンカーを運行させていたのに、操舵室も監視台も無人だったオリエンタル号の自動運転により、オリエンタル号の船腹を抉る形で衝突。

原油を積んでいたタンカーは火災が発生して、鹿島船長はじめ加納を除く船員全員が死亡もしくは行方不明になってしまい、鹿島船長の遺体も未だ発見されていません。

酒好きではあるものの、船に乗ったら一滴も酒は飲まない性分だったのに、タンカー側唯一の生存者だった加納が「船長は泥酔して船を運転していた」と嘘の証言をしたため、事故の原因をつくった張本人と認定され、死後も著しくその名誉を傷つけられてしまいました。

「幽霊客船殺人事件」解決後は、水崎が真実を公表したことで、3年後にようやく名誉が回復できました。

しかし、そもそも事故がなければ、船を降りて再び娘と一緒に暮らせたでしょうし、娘が幽霊船長になることもありせんでした。

まとめ

金田一少年の世界で起きた、豪華客船オリエンタル号とタンカー竜王丸の衝突事故で人生を狂わせられた方々を挙げてみました。

更に、アニメオリジナルキャラの時原優はオリエンタル号での事故で夫と死別(若王子に救命胴衣を奪われ、殴られた夫は船上に放置された)、赤井義和はアニメオリジナル設定でオリエンタル号に関する嘘の証言や鹿島船長の捏造話をそのまま記事にしたので、無人島で洋子によって崖から突き落とされました。

防ぎようのなかった事故ではなく、始まりは全て鷹守船長の嫌がらせから始まった人災であり、しかもそれが多方面で悪い方向に影響を与えまくっていることがわかります。

そもそもこの事故がなければ、少なくとも「悲恋湖伝説殺人事件」と「幽霊客船殺人事件」は起きなかったわけですしね。

「悲恋湖伝説殺人事件」が(連載当時1993年の)夏休み明けの9月に起きた事件、「幽霊客船殺人事件」が1994年の7月23日から起きた事件で、時系列が少々おかしい点もありますが、金田一少年は37歳になるまで永遠の高校2年生なので、そこは気にしてはいけません☆

 

豪華客船オリエンタル号の事故について詳細に描かれたのは、ノベライズ版第二弾の「幽霊客船殺人事件」です。

「悲恋湖伝説殺人事件」は、金田一少年シリーズ第六話です。

犯人視点の外伝ギャグ漫画は本当に面白いです。

 

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